石巻出身の俳優・芝原さんに、県芸術選奨新人賞 あす授賞式

活動が評価された「月いちよみ芝居」。熱演する芝原さん(左)。共演は菊池佳南さん(中)、町屋知子さん(右)ら=2018年5月、旧観慶丸商店

 石巻市出身の俳優芝原弘さん(38)=仙台市=が、2020年度県芸術選奨新人賞に選ばれた。東日本大震災後、被災した古里を芝居で元気づけてきた活動が高く評価された。芝原さんは「私一人の功績でなく、共に石巻の街に演劇を根付かせようと創りあげてくれる仲間があってこその受賞」と感謝した。授賞式が2日、県庁で行われる。

 県芸術選奨は毎年、美術や文芸、音楽、演劇、舞踊などの各分野で活発な創作活動を行い、優れた作品などを発表した個人や団体に贈られる。本年度は芸術選奨に4個人1団体、新人賞に5個人が選ばれた。

 演劇部門で新人賞を受賞した芝原さんは東京を拠点に活動していたが、震災を機に被災した古里での活動に力を入れるようになり、2013年に演劇ユニット「コマイぬ」を結成。東京と往復しながら古里でよみ芝居を展開、市民の心の復興に尽くしてきた。16年に始まった「いしのまき演劇祭」では中心的なメンバーとして活躍、芝居の面白い街づくりを目指して演劇祭をけん引してきた。

 昨年6月、仙台市に移住してからは県内外の劇団の舞台公演にも精力的に客演。同時に毎月1回のペースで「コマイぬ月いちよみ芝居」を石巻市内で始め、地元の高校生や市民の間に参加の輪を広げてきた。被災地を題材にしたよみ芝居「あの日からのみちのく怪談」では構成・演出を手掛け、自らも出演してきた。

 こうした俳優としての確かな実力と被災地でのたゆまない演劇活動に加えて、将来的にも地域での演劇活動の普及に寄与していくことが期待できるとして、新人賞に選ばれた。

 芝原さんは「市民に支えられながら月いちよみ芝居や、いしのまき演劇祭を地道に続けてきたことが評価された。これからもたくさんの市民や芝居を志す若者たちと出会い、一緒に物語を創っていきたい」と意欲を新たにした。

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