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うたの泉(1430)犬は犬のさみしさ負ふか冬雲の 擦れ違ひざまじつと見てをり/伝田幸子(でんだ・さちこ)(1941年~)

 愛犬と冬の道を散歩しているのでしょう。途中で突然立ち止まった犬。犬は冬の雲がすれ違う様子をさみしげな表情でじっと見ています。犬には犬のさみしさがあるのでしょう。犬と冬の雲を見つめる作者も「さみしさ」を感じます。生きとし生けるものがみな背負う「さみしさ」。<薄暗くなりゆく日暮をさみしみて部屋とふ部屋…

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