AI通勤バス快走 予約に応じ最適ルート 会津乗合自動車、中型で国内初

乗降する仮想バス停や走行ルート、到着予定時刻などを表示するアプリの画面

 会津乗合自動車(会津若松市)は人工知能(AI)を活用し、乗車予約に応じて最適なルートとダイヤを策定してバスを効率的に運行する「ダイナミックルーティング(DR)」サービスを始めた。ワゴン車などによる実証実験は各地で実施されているが、中型バス(最大50人乗り)で商用運用するのは国内で初めてという。

 利用者はスマートフォンなどで専用アプリを使い乗降場所、利用時間を選択し予約する。AIが予約状況に合わせて走行ルート、ダイヤを計算して効率的な運行が可能になる。

 運転手はAIが策定したルートをアプリの音声に従って運転。利用者はバスの現在位置、到着予想時刻などをアプリの地図でリアルタイムで確認できる。

 バス通勤を推進する会津若松市の医療機器製造「会津オリンパス」の協力を得て、同社従業員向け通勤路線バスの市内既存3コースのうち2コースをDRに移行した。中型バス2台を運行させ、約250人の対象従業員のうち約30人が10月27日から朝夕に利用している。

 DRは標柱を置かない仮想バス停を設定できる。利用者は自宅から最短距離で乗降でき、バス停まで遠いといった課題が解消される。会津オリンパスから5キロ圏内で実施している今回は147カ所の仮想バス停を設定。既存バス停を含む計456カ所で乗降できるようになった。

 従来の路線バスは、利用客がなくても固定ルートを走行しなければならなかった。DRによる運行効率の向上で利便性が高まり、事業者は輸送人員の増加を見込めるという。

 システムは米国企業の日本法人「Via Mobility Japan」(東京)のソフトを採用。利用者の97%が継続利用を希望し、反応は上々だという。会津乗合自動車の佐藤俊材社長は「公共交通の生産性向上に努め、自治体と協調して他地域でも展開したい」と話す。

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