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うたの泉(1436)朴の木の落葉地に舞ふ われを出でて 最後となるはいかなる言葉/寺松滋文(てらまつ・しげふみ)(1926年~)

 朴(ほお)の木の落ち葉が風に吹かれて地に舞うのを眺めながら、自分の身体を出て最後になるのはどんな言葉なのだろうか、と感慨を深くした作者。「朴の葉」から「言葉」へ連想が働き、哲学的に、といっても肩肘張らず、やわらかく自らの命の終わりを思い、「言葉」の存在を問い直す一首です。自分から言葉が出ていくとい…

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