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うたの泉(1441)炭酸水うつくし 魚やわたくしが 棲むまでもなく泡を吐きゐる/川野芽生(かわの・めぐみ)(1991年~)

 泡が弾けて上る炭酸水。無限の連続のような水の様相に見ほれています。魚や私が棲(す)む水中のようだと歌えばロマンチックですが、作者は「棲むまでもなく」と感情移入を避けています。それで炭酸水の涼しい美が純粋な存在として保たれます。<星冴えて乳香をたれに授けむと道ゆくわれか神を持たざる>はキリスト誕生に…

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