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数学の指導力向上へ 石巻・北上中で研修会

示範授業を行う菅原准教授(中央)

 石巻市北上中(生徒44人)は14日、教員の指導力向上を目的とした研修会を同校で開いた。東北福祉大教育学科の菅原敏彦准教授を招き、数学の授業のポイントを学んだ。

 同中やすぐそばの北上小などから教員約15人が参加した。菅原准教授が45分の示範授業を行い、1年生14人に扇形の面積や弧の長さの求め方を教えた。身近な食べ物であるピザを扇形の題材にし、生徒の興味関心を引き出して理解につなげた。

 教員を集めた事後研修会では、授業の進度や工夫について助言した。菅原准教授は「生徒のつぶやきを生かすことが、自己肯定感や有用感につながる。学ぶ意欲だけでなく、不登校やいじめ防止にも結びつく」と語った。

 数学科教諭の船山聡史さん(33)は「対話を重視し、生徒の発見を拾って自信につなげることが大切だと勉強になった」と話した。

 同中では2016年から月1回、放課後に数学の課外授業を行う「レベルアップの日」を設けている。全校生徒が対象で、学年と習熟度別に5人ほどのグループに分かれて実施。担当教科に関わらず全教員が数学の指導に当たることから、今回の研修会を企画した。

 昨年12月には生徒に数学のおもしろさを伝えようと、菅原准教授による講演会も行った。

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