石巻で避難所開設訓練 災害時の感染対策徹底

感染防止にもなるパーティションの設置を体験する訓練参加者

 新型コロナウイルス感染防止対策を踏まえた災害時の避難所開設訓練が21日、石巻市河北総合センターであった。東日本大震災から間もなく10年となる同市では13日深夜に震度6弱の地震があっただけに、参加者は感染防止と災害の二重対応という困難な状況を見据え、3密回避のスペース確保や、体調の見極めなど的確な受け入れ態勢構築に向けて真剣に取り組んだ。

 コロナ禍で避難所の安全な開設と円滑な運営を目指し、石巻市防災士協議会と市が連携して初めて実施。会員の防災士33人をはじめ、河北総合支所など市関係者ら約80人が臨んだ。

 八つに小編成した参加者は2グループに分かれ、アリーナでの避難所設営と、ロビーでの受け入れ手法を交互に学んだ。

 設営は市防災士協議会の井上達彦会長が指導した。参加者はアリーナの床に2メートル四方の区画線を引きスペースを確保。飛沫(ひまつ)や接触を避けるため、簡易で迅速に操作できるパーティションを次々に設置。ドーム型テントの設営も体験した。

 受け入れでは消毒や検温、問診の場所を設けたほか、発熱、要介護などさまざまな避難者を想定して誘導する訓練も行った。

 13日の地震では石巻市内に避難所は開設されなかったが、参加した防災士で同市小積の行政区長阿部長一さん(70)は「感染対策の重要性を強く認識した。実際に手順を確認することで非常時に役立つ。地域でも実践したい」と表情を引き締めた。

 震災では同センターのアリーナで約400人が避難生活を送った。井上会長は「密を避けて感染対策を講じた場合の収容可能人数は160人程度。コロナ禍での避難所運営は従来の発想では成立しない」と指摘。その上で「避難する側も知人宅など自主的な避難所を確保する事も必要になる」と意識改革を促した。

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