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家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」 養成講座始まる 石巻

初日を迎えたホームビジター養成講座。3月末まで研修を行う=石巻市のぞみ野の「issyo」

 石巻市のNPO法人「ベビースマイル石巻」は4月、英国発祥の家庭訪問型子育て支援活動「ホームスタート」を始める。育児経験があるボランティアが乳幼児を育てる保護者の家庭を訪れ、話を聞いたり、家事・育児を手伝ったりすることで、保護者の孤立を防ぐ。10日に始まった養成講座には7人が参加。「ホームスタートいしのまき」の名称で保護者に寄り添った支援を展開し、地域に子育ての輪を広げる。

 ホームスタートは、ボランティアの「ホームビジター」が週1回2時間ほど6歳未満の未就学児がいる家庭を訪れ、保護者の思いや悩みを聞く「傾聴」や、一緒に家事や外出をしたりする「協働」に無償で取り組む。子どもの預かりや家事の代行はせず、親子と一緒に過ごしながら支援する。

 現在、国内では約100地域でホームスタートが導入されている。県内では仙台市泉区や名取市などが先進的に取り組んでいる。

 ベビースマイル石巻では、多胎児育児や、子育てに奔走する保護者のメンタルケアについて、新たなサポートの在り方を探ってきた。荒木裕美代表理事らが「ホームスタートいしのまき」の調整役となる「オーガナイザー」を務め、訪問を希望する家庭とホームビジターのマッチングやサポートを担う。

 10日に石巻市のぞみ野2丁目の石巻信用金庫総合相談センターであったホームビジター養成講座の初回には、市内在住の40~70代の7人が参加。活動の意義などを学んだ。

 3人の子どもを育て上げた須藤純子さん(77)は「育児に励む保護者に寄りそうことができればと思った。私自身も、若い保護者の方や子どもたちとの出会いが楽しみ」と意気込む。

 荒木代表理事は「ホームスタートを通して地域全体が温かく、いい町になっていくことができたらいい。各家庭の大変そうなところに気付ける、地域の力も上げていきたい」と語った。

ホームスタート | 特定非営利活動法人 ベビースマイル石巻

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