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石巻・門脇中で最後の卒業式 35人、堂々と 新たな一歩へ決意

大きな拍手で見送られる門脇中の最後の卒業生たち

 卒業シーズンを迎えて石巻地方のほとんどの中学校で6日、卒業式があった。このうち今春の石巻中との統合で閉校する石巻市門脇中(生徒112人)は最後の卒業式となり、35人が学習や運動など数多くの思い出と歴史を刻んだ学びやに別れを告げ、新たな一歩を踏み出した。

 門脇中体育館であった式では、会場の椅子の間隔を空けるなど新型コロナウイルス感染対策を徹底し、約160人が出席。千葉正人校長が一人一人に卒業証書を授与した。

 式辞で千葉校長は「コロナ禍で思うように活動はできなかったが、(卒業生たちは)最後まで頑張り通した。これからも苦しい時こそチャンスと捉えて乗り越えてほしい」と期待した。

 遠藤俊伸PTA会長の祝辞などに続き、在校生代表で生徒会長の坂下綾杜(あやと)さん(2年)が送辞を述べ、「全てに全力を注いだ先輩たちの姿は心の支えになった。希望に満ちて笑顔の絶えない日々を過ごしてほしい」と願った。

 卒業生代表の答辞では、前生徒会長の小泉侑也(ゆきや)さんが「コロナ禍で困難は多かったが、仲間と絆を強めて運動や学校行事に取り組んだこの経験は色あせずに輝き、かけがえのない宝物だ。『門中』で培った力を未来に発揮していく」と決意を示した。

 卒業生は記念の合唱も披露。希望に満ちた歌声を会場に響かせ、74回を数え、これまでに1万7334人が巣立った最後の卒業式に彩りを添えた。

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