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思い出の校舎に感謝 放課後学校「女川向学館」、来月移転

旧女川一小校舎の前で記念撮影する参加者

 女川町で主に小中学生の学習支援に取り組む放課後学校「女川向学館」が4月に移転することになり、活動拠点としていた旧女川一小校舎への「感謝式」があった。東日本大震災後の2011年7月に開設され、仮設住宅などで暮らす子どもたちのために勉強のできる場を提供。10年間で500人以上が利用した。4月からはJR女川駅前のテナント型商店街「シーパルピア女川」で活動を続ける。

 18日にあった感謝式には向学館に通う中学3年生や卒業生、運営する認定NPO法人「カタリバ」の職員ら約30人が旧校舎に集まり、オンラインでも約25人が参加した。卒業生たちが向学館への思いを語った映像が流され、在校生と卒業生のそれぞれ1人が代表の言葉を述べた。

 小学2年生から約8年通った女川中3年の鈴木純怜さん(15)は「学習のサポートはもちろん、学校で体験できないことに挑戦する機会を与えてくれた。向学館で学んだ勉強の仕方や挑戦する楽しさを忘れず学び続けたい」と感謝した。

 向学館を利用し、高校時代はボランティアで教える側になった東北学院大2年の高橋杏斗さん(20)は教員を目指す。「ここで培った経験があったからこそ、子どもの成長に携わる職に就くという夢を見つけられた。向学館で学んだことを胸に刻み、目標達成に向けて精進したい」と話した。

 参加者が4グループに分かれ、町の教育や向学館の思い出について話す場面もあった。

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