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石巻圏・新百景>スペインタイル工房(女川町女川)

JR女川駅前から伸びるれんが道沿いの壁に張られたメモリアルタイル。訪れる人の目を引きつける
店内には表札やプレートなど、さまざまなデザインが並ぶ

<異文化、復興の街を彩る>

 新築住宅の表札や災害公営住宅のエントランス、店舗の看板でカラフルなタイルが目を引く。女川町のあちらこちらにあるのは、東日本大震災後に町内で作られるようになったスペインタイルだ。

 JR女川駅前のテナント型商店街に店と工房を構える「みなとまちセラミカ工房」が手掛ける。町内で陶芸教室を主宰していた阿部鳴美代表が震災で傷ついた街を見て「復興する女川を彩りたい」と制作を始めた。9人の職人が絵付けなどに当たり、1000度近い高温で焼き上げる。

 街中には7.5センチ四方の「メモリアルタイル」約1300枚が張られた一角も。復興に向かう町を訪れる人が増える中、町内外の人が作ったタイルを残す活動として続けてきた。

 異文化を取り入れたスペインタイルは街を愛する人たちの思いを乗せ、茶色一色だった震災後の風景に彩りを添えている。

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