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亀山石巻市長、最後の定例会見 「復興進展に達成感」

任期を振り返り、記者の質問に笑顔で答える亀山市長

 28日の任期満了で退任する亀山紘市長(78)が14日、最後の定例記者会見に臨んだ。大半を東日本大震災からの復興に費やした3期12年を総括し「市民の協力で復興は着実に進んだ。ある程度の達成感がある」と語った。

 一部の復興事業の完了が新年度にずれ込んだことに触れ「残したことはあるが、おおむねめどがついた。復興後の将来を担う新市長に期待する」と話した。

 就任は震災前の2009年4月。市民協働のまちづくりや人口減少、高齢化対策に向けて石巻圏の定住自立圏構想を形成したが「震災で思うように進められなかった」と振り返り「今後も2市1町が連携し、圏域の活性化を進めることが大事だ」と述べた。

 心残りを問われると「震災で多くの命を救えなかったことが一番だ」と語った。一方で「その意味でも二度と津波の犠牲者を出さないまちづくりを進めてきた。二線堤に挟まれた非可住地域には避難ビルやタワーを造り、1次避難態勢を整えた。災害に強い街になったと思う」と強調した。

 記者会見での心境は「いつも緊張していた。話がうまくないので誤解を招くこともあった」と苦笑い。退任後の過ごし方は「資料を整理しながら選別している。機会があれば10年の歩みを何かの形で残したい」と意欲を見せた。

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