にぎわい創出 女川・れんが道にテーブル常設 新型コロナ対策、密防ぐ
新型コロナウイルスの感染拡大を防止しながらJR女川駅前のにぎわいを創出しようと、女川町は、駅前の広場と町道のれんが道にテーブルとベンチを設置した。駅前の商業エリアは国の重点道の駅「おながわ」に登録され、3日に開業。観光客の増加も見込まれる中、訪れた人が屋外で過ごしやすくなり、周辺店舗に人が密集するのを防ぐ。
テーブルは植栽に合わせて計18基設置し、れんが道には14基、広場には4基とベンチも設けた。木の四方を囲む形で、大きさは縦横130センチ、高さは座って使う70センチと、立ったまま使える95センチの2種類がある。
ウリン材を使用し、れんが道や周囲のウッドデッキに調和する色味にした。れんが道では、元々あったれんがのベンチを椅子として活用する。
感染症対策としては、町内のまちづくり会社「女川みらい創造」などが昨年5~10月、人出が増える土日祝日にれんが道にテーブルと椅子を設置する取り組みを実施。飲食店が席数を減らして営業する中、駅前の空間を生かした対策は来訪者や周辺店舗からの反応が良かった。
テーブルは警察の許可を得て毎回出し入れしていたが、管理する町なら常設が可能。作業は昨年6月に始め、3月中に完了した。費用は847万円で、大部分に新型コロナ対応の国の地方創生臨時交付金を活用した。
町建設課の担当者は「暑い時は木が日よけになる。テーブルを使ってもらうことで店内だけでなく屋外のにぎわいにつながり、感染防止も期待できる」と話した。