東日本大震災特別オンラインセミナー 海を越え伝承、米国高校生40人受講

米国高校生への語り部を務めた(左から)高橋さん、浅野さん、藤間代表理事

 ワシントン日米協会とNTT東日本は21日、米国の高校生を対象に、東日本大震災の特別オンラインセミナーを実施した。震災の伝承活動に取り組む石巻市の公益社団法人「3・11みらいサポート」が協力し、災害の恐ろしさや命の大切さを海を越えて伝えた。

 日本語や日本文化を学ぶ米国の高校生約40人が、自宅などからオンラインで受講した。石巻市門脇町5丁目の震災伝承交流施設「MEET門脇」で、3人の語り部が震災にまつわる経験などを通訳と同時翻訳アプリを通じて語った。

 みらいサポートの藤間千尋理事は、石巻市の津波被害の概要を説明。震災遺構として整備中の旧門脇小周辺を映像で中継し、現地を歩きながら当時の避難行動を紹介した。

 津波で自宅が全壊し、石巻市鹿妻小で避難生活をおくった浅野仁美さんは、米軍が被災地で展開した支援活動「トモダチ作戦」を振り返った。ペットボトルの飲料水やシャワー設備、メッセージ付きのぬいぐるみなどが学校に届き、「あの時の支援のおかげで、今でも私は強くいられます」と感謝した。

 2018年から英語での語り部活動をする高橋匡美さん(55)は、南浜町2丁目の自宅が被災。両親が犠牲になった。変わり果てた故郷の景色や、家族を失った悲しみを英語でつぶさに語った。「両親がいたから私は生きている。大切なのは今を一生懸命生きること」と語りかけた。

 参加した米国の高校生ビンセント・ペレイラさんは「今の何不自由ない暮らしが、瞬時に失われることがあると知った」と話した。セミナーはビデオ会議アプリで実施された。

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