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近場の推しスポット>北上川河川堤防(石巻市)

盛り土した堤防上の遊歩道から北上川を望む=いしのまき元気いちば付近から撮影
田代島や網地島、鮎川を結ぶ旅客船の発着所もある

 水辺を生かしたまちづくりで地域のにぎわいにつなげる「かわまちづくり」。その一環として、東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市中心部の北上川河口部で、堤防や護岸などの整備が進む。

 津波から市街地を守ることに加え、市民や観光客が集う憩いの場として、盛り土をした高さ4メートルの堤防の上に遊歩道やイベントも開ける広場ができた。江戸時代の北上川改修で舟運が発達し「川湊」として栄えた石巻の風景。歴史と復興を感じさせる眺望が広がる。

 いしのまき元気いちば2階テラスから眺めてみる。北上川の流れや船の往来、日和山や石ノ森萬画館、中瀬に延びる東中瀬橋の工事の様子も確認できる。心地よい風が吹き抜け、家族や愛犬とのんびり散歩を楽しむ人の姿がある。新型コロナウイルス収束後には、遠くからやってきた友人らを案内したい。

 堤防の範囲は、北上川河口部を起点に、右岸は石巻大橋まで、左岸は真野川まで。住吉町1丁目の右岸には、石垣を築きかさ上げした大嶋神社や、既存設備の再生と新たな遊具の設置も計画される住吉公園があり、堤防や一帯は本年度中の完成を予定している。

<ここツボ> 石巻観光ボランティア協会会長・斎藤敏子さん(79)=石巻市開北3丁目=
 協会のガイドボランティアと市内を巡るツアーにも堤防歩きを取り入れました。景色を眺めながら、「川湊」として発展した歴史や、東日本大震災で日和山に避難して多くの人が助かった教訓、地元の人も知らないようなトリビアも紹介し、ガイドに役立てています。石ノ森章太郎先生が「マンハッタンのよう」とたたえ、萬画館の建設場所に選んだ眺め。私自身も心が落ち着く、お薦めの場所です。

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