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近場の推しスポット>遊歩道 医王寺薬師堂コース(東松島市宮戸)

薬師堂の石段下にある釣り鐘堂。森の中を15分ほど歩けば、松の木の向こうに松島湾の景色が楽しめる
薬師山山頂からは里浜漁港と遠くに太平洋が見える。地元の人によると「草葉が茂る夏は眺めが悪く、初夏までと秋以降がお勧め」とか

 東松島市宮戸で散策といえば「宮城オルレ奥松島コース」が有名だが、島内にはその他にも10ほどの遊歩道があり、それぞれに大自然が楽しめる。中でも市指定文化財「医王寺薬師堂」周辺は、歴史と景色を気軽に味わえるコースだ。

 宮戸地区復興再生多目的施設「あおみな」裏手の遊歩道を入り、15分ほど歩くと釣り鐘堂や薬師堂が現れる。薬師堂下の岩屋は、伊達政宗がシカ狩りをした際に煮炊きをしたと伝わる。

 途中には政宗が家臣に相撲を取らせた広場や、侍が用を足したという岩場のトイレなど多彩な史跡が残る。薬師堂以外は案内板がないため、地元に詳しい人と歩けば魅力は倍増だ。フジやモミジ、季節の山野草が点在し、洞窟にはコウモリの姿も。松島湾に浮かぶ島々やカキの養殖棚なども望め、夕景の名所でもある。

 山歩きに慣れた人なら、薬師堂右脇の細道から薬師山(69メートル)に登り、潜ケ浦石切り場、奥松島ウオーキングトレイル公園を経てあおみなに戻る4.5キロのコースも。草を分け、木の枝に結ばれたロープをたぐりながら山頂に着くと、眼下に里浜漁港、遠くに太平洋が見える。体力や季節に応じて楽しめるのが魅力だ。

<ここツボ> 東松島市地域おこし協力隊・高橋奈々美さん(25)=東松島市矢本
 伊達政宗が船を着けて上陸した海岸をはじめ、興味深い史跡がたくさんあります。松島湾の眺めはもちろん、フジやツツジなど多彩な植物、ササのトンネルなど、海と森の両方の魅力があふれています。4月に協力隊員として着任し、地元の方に薬師山を紹介してもらって以来、好きな場所になり、2回登りました。市商工観光課で市内の見どころを発信しており、多くの方に足を運んでほしいです。

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