県高校総体 山口選手、走り高跳びで3位 石巻中出身・宮城一1年
第70回県高校総合体育大会陸上競技の女子走り高跳びで、石巻市石巻中出身の宮城一高1年山口葵選手が1メートル56で3位に入賞した。「助走が安定せず、満足のいく結果ではなかった」と語るものの、1年生で19日に北上市で始まる東北大会の出場権も獲得し、さらなる飛躍を誓う。
石巻中時代、走り高跳びで県内ナンバーワンの実力を誇った山口選手。国立大医学部への合格、競技で優勝するという夢の実現へ「文武両道」を目指す。
中学3年生だった昨年10月、横浜市であった「JOCジュニアオリンピックカップ全国中学生陸上競技大会2020」(日本陸上競技連盟主催)走り高跳びの部に出場。1メートル57で全国10位に入った。2019年10月の県新人大会では県新人記録の1メートル60を達成した。
宮城一高を選んだのは、1年先輩となる男子の吉田優歌選手がいたのが大きい。「高校で記録が伸びて全国5位になったことを知った。憧れの先輩と一緒に練習したかった」と語る。
母の裕美子さんと同じ看護師になるのが将来の夢で、県内有数の進学校である点も選んだ理由という。
石巻市錦町の自宅から通学するため、午前5時ごろに起床。部活動を終えて帰宅するのが午後8時半というハードな日々を送る。現在は東北大会に向け、土日返上でトレーニングに励んでいる。
「仙台と石巻との往復はまだ慣れない」と言う。それでも吉田選手に加え、石巻中時代に1年間汗を流した2年先輩の佐藤美里選手(常盤木学園)の存在が大きな励みになっている。
佐藤選手は今大会、陸上競技の女子200メートルの大会新記録24秒56をはじめ100メートルと400メートル、800メートルリレーの4冠を達成した。
姉で仙台三高3年の莉子さんの存在も大きい。莉子さんは大学受験のため陸上はやめたが、2年の時に県新人大会の七種競技で3位に入った経験を持つ。「姉の助言が良い手本になっています」と笑顔を見せる。
山口さんは「今年は新型コロナの影響でどうなるのか分からないが、1メートル60の自己ベスト更新とインターハイの出場を目標に頑張りたい」と決意を語る。