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「休憩取れない」悲鳴、仙台の障害者施設でも

 「利用者を介助する合間に昼食をかき込んでいる。休憩はわずか15分、数年前はそれすらなかった」。仙台市にある障害者の介護施設で働く女性から、「読者とともに特別報道室」に悲痛な声が届いた。多忙のために休憩が取れない保育士の実態を紹介した西日本新聞(福岡市)「あなたの特命取材班」の記事を夕刊に転載したところ、「障害者福祉の現場も同じ状況だ」との反響が寄せられた。

 女性の勤務先は知的障害者の生活介護施設。10~60代の比較的障害の程度の重い男女が通い、レクリエーションを行ったり、食事介助を受けたりする。

 介護支援を担う職員は約20人。所定労働時間は午前8時45分から午後5時45分の8時間で、休憩1時間を含む。利用者の給食時間の一部が、職員の休憩時間としての扱いだ。

 しかし、誤嚥(ごえん)や窒息といった事故と隣り合わせの食事時間は「最も神経を使うし、目が離せない」と女性は指摘する。新型コロナウイルス対策で介護中はマスクを外すことができず、介助しながら食事をすることも難しい。介助の前後、5分で食べるのが常態化しているという。

経営厳しく、人手は「ぎりぎり」

 労働基準法は実労働時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合に1時間の休憩を与えるよう使用者(事業主)に義務付ける。休憩は労働者が自由に利用できなければならない。宮城労働局の担当者は「昼食中に状態を見守るよう求められていれば、休憩時間と言えない可能性がある」と指摘する。

 女性が勤める施設では職員だの働き掛けで、数年前から昼食とは別に15分の休憩を取ることができるようになった。管理職は残る45分を繰り上げて退勤することも認めているという。

 女性は「業務が山積していて退勤は現実的でない」と否定しながらも「どの施設も運営が厳しく、ぎりぎりの数の職員で回すしかない。管理職は大変だろう」とおもんぱかる。

 職員の休憩が十分に取れない背景には、障害者福祉事業の経営の厳しさと担い手不足がある。

 運営費は主に市町村の給付と1割の利用者負担で賄う。「運営費が十分ではない」(女性)上に、利用者の定員は施設ごとに定められ、体調不良などで欠席した分は減収になる。

 経営の厳しさはそのまま働き手の待遇に直結する。職員の平均年収は大卒で約300万円程度。他の業種と比べ、かなり低い。障害者の高齢化もあって仕事はきつい。低賃金、重労働。福祉に志を抱いて入ってきた若者も過酷な現実に直面し、去っていく。

 女性は「職員の努力や使命感だけでは限界。国には障害者福祉を担う人に手厚い制度を整えてほしい。現場でも人が足りないからと曖昧にせず、休憩をきちんと取る文化の醸成が必要だ」と訴える。

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