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「失敗恐れず挑戦を」 聖火ランナー相沢さん、母校児童励ます 東松島

児童にラグビーボールでのパスを体験してもらう相沢さん

 東京五輪の聖火ランナーを務めた、東松島市矢本の会社員相沢一志さん(27)が13日、母校の矢本西小(児童321人)を訪れ、児童と交流した。聴覚障害者による7人制ラグビー(デフラグビー)の日本代表として2019年に香港に遠征した相沢さん。4、5年生110人と聴覚障害がある3年生男児1人の計111人を前に、夢に向かって挑戦する大切さを伝えた。

 就学前に聴力を失い、補聴器を付けて生活している相沢さんは、宮城水産高でラグビーを始め、社会人チーム「石巻体協ライノス」でプレーしていることを紹介。18年にデフラグビーと出合い「障害があるのは自分だけじゃないと励みになった。香港遠征では日本を背負ってプレーすることに緊張したが、楽しく3勝できた」と語った。

 その上で「みんなも失敗を恐れず挑戦してほしい。家族や友人が応援してくれる」と強調。聖火リレーで6月20日に市内を走ったことについては「応援してくれる方々と喜びを分かち合えてうれしかった」と振り返った。

 中学では障害を理由にいじめに遭ったが、友人や先生に勇気をもらったと明かした。「友人のおかげでいろんな経験ができた。障害がある人に出会ったら、手を差し伸べて友達として接してほしい」と訴えた。

 児童たちは、相沢さんがトーチを差し出すと次々と手を伸ばし「重い」「持って走るのは大変」などと歓声を上げた。ラグビーボールでのパスも体験して笑顔を見せていた。

 5年木村芹令奈さん(10)は「夢を諦めない気持ちが大事だと思った。障害がある人に出会ったら仲良くしたい」と話した。

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