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震災の縁、思い伝える企画展 「おがつの匂い」開幕

自ら撮影した作品を眺める地区住民

 東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市雄勝町の地域住民と震災で縁をつないだ表現者が雄勝への思いを伝える企画展「おがつの匂い」(実行委員会主催)が24日、市雄勝硯伝統産業会館で開幕した。

 「みんなでつなぐ十五浜写真展」では、名振から波板までの住民が撮影した15地区の写真やホヤ、ホタテのイラストを天井から展示。各地区の風景や恵まれた自然の様子に加え、住民の笑顔が目を引く。

 「毎日住民を見守ってくれる駐在所に日頃の感謝の気持ちを伝えたかった」

 「雄勝を守ってくれる駐在所」の題名で写真を出展した近くに住む高橋恒子さん(80)は、自作を眺めながら話した。

 「おがつのいろ」「おがつのね」「おがつのこえ」といった題名の写真、絵画の展示、環境音楽もあり、来場者の関心を呼んでいる。

 初日は、紅白の餅まきと駄菓子まきがあったほか、雄勝町胴ばやし獅子舞味噌作愛好連が郷土芸能「雄勝の鼓動」を披露した。

 総合ディレクターの中村真菜美さんは「企画展は住民の協力がなければ実現できなかった」と強調。「作品を鑑賞して雄勝の匂いを感じてもらえれば…」と語っている。

 8月30日まで(午前9時~午後4時半)。火曜休館。

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