遊具は海の生き物モチーフ 「マッシュパーク女川」開園 東京の企業が整備、寄贈
女川町海岸広場に19日、海の生き物をモチーフにした遊具を設けた公園「マッシュパーク女川」が開園した。ファッション事業などを手掛けるマッシュホールディングス(HD、東京)が東日本大震災の復興支援で整備し、町に寄贈した。
パークには、滑り台やトンネルが付いた全長12メートルの「うみうしくん」や「さんごちゃん」、ぶら下がって遊べる「ちんあなごくん」など、「海から遊びに来た生き物」をイメージした5種類の遊具を設置。表面をゴム素材でコーティングし、安全性を考慮した。
同HDは2016年に被災地の復興支援プロジェクトを立ち上げ、チャリティーイベントで募った寄付金などを整備費に充てた。
開園式が現地であり、近藤広幸社長は「女川のためにできることはないかと考え、カラフルな公園を届けたいと思った。日本一子どもの笑顔があふれる町になってほしい」と述べた。
須田善明町長は「世界中でここにしかない笑顔と楽しみを生み出せる場所ができ、エリア全体で最後の中核となるパークがオープンした。支援を頂いた皆さんに感謝しかない」と語った。
開園後、町内の保育園児と小学生ら約50人が遊具で遊んだ。佐藤璃乙(りこ)ちゃん(3)は「たくさん滑り台を滑って楽しかった」と喜び、母の恵理さん(40)は「よく近くを通るので完成が楽しみだった。小さい子でも遊べる遊具があってありがたい」と話した。
女川湾に面しJR女川駅前からも近い町海岸広場には震災遺構の旧女川交番やスケートパークがある。他の施設は整備が完了しており、パークの開園で全面的に使用できるようになった。