臨機応変な対応必要 元校長が避難体験紹介<311次世代塾>

オンラインで学校防災について話す麻生川さん

 東日本大震災の伝承と防災の担い手育成を目的に河北新報社などが開く通年講座「311『伝える/備える』次世代塾」第5期は28日、第5回講座をオンライン方式で実施した。宮城県南三陸町の元戸倉小校長で多賀城市教育長の麻生川敦さん(64)が、震災時の避難行動などを振り返り、大学生約60人が聴講した。

 同小は海から300メートルの場所にあった。震災前、避難マニュアルを教職員と協議したが、避難先について3階建て校舎屋上か高台か、結論が出なかったという。このため二つの避難先を想定し、最終的に校長が判断することにしていた。

 震災発生当日は長く大きな揺れが収まると、移動時間を稼ぐため、校庭での点呼を省略し、児童、教職員は高台に避難した。その後、津波が押し寄せ、校舎をのみこんだ。

 麻生川さんは「マニュアル作りをきっかけに、教職員の間で津波対策が日常の話題になった。日ごろから意見を出し合ったことが当日の避難の判断につながった」と振り返った。

 津波は避難した高台にも迫ったため、一行はさらに上の神社境内に登って難を逃れた。麻生川さんは「想定外のことも起こりうる。想定をしっかりした上で、臨機応変に対応する力が必要だ」と強調した。

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