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女川原発避難道・国道398号未整備区間 県、山側通る新ルート案説明

 東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故時に避難道路となる国道398号石巻バイパスの未整備区間について、県は山側を通る新たなルートの概要案をまとめた。

 新ルートの工区は約5.9キロ。石巻バイパスの整備区間(約10.8キロ)のうち未着工の沢田工区(約4.7キロ)や、沢田工区の終点から女川町浦宿浜地区までの代替道となる。

 トンネルを通すなどして整備する考えで、片側一車線で幅員は10.5~15メートル。車3台が擦れ違える道路幅を確保するほか、歩道や自転車歩行者道は2.5~3.5メートルと広めに取り、徒歩での避難も想定する。

 石巻バイパスは三陸沿岸道石巻女川インターチェンジ近くから石巻市・女川町境を結ぶ計画。南境工区(約2.7キロ)が2009年12月、大瓜工区(約3.4キロ)が18年11月にそれぞれ開通し、残る沢田工区が未着工だった。

 沢田工区東側に位置する女川町の国道398号は、大雨などで冠水被害が相次いでいる。19年の台風19号では道路が寸断され、町は約17時間孤立状態になった。町議会などは国や県に対し、沢田工区の早期着工や国道398号の防災機能の強化を求めていた。

 県は概要案について8月31日までに女川、石巻の両首長や議会に説明した。今後詳細なルートを固め、事業化に向けた予算措置を国に働き掛けるとみられる。

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