樹木葬、石巻でも増加 背景に少子高齢化 「跡継ぎいない」

天然芝やシンボルツリーのサクラなどで構成された建立寺の樹木葬エリア
季節の花々が咲く統禅寺の樹木葬エリア

 ライフスタイルの多様化などにより、墓石を置かずに樹木や草花に囲まれた環境で供養できる「樹木葬」の人気が高まっている。石巻市内では今夏、二つの樹木葬霊園が新たに開園した。永代供養で継承の必要がなく、少子化や核家族化を背景に年々増加傾向にある。「跡継ぎがいない」「子や孫に負担をかけたくない」といったニーズに応えている。

 管理問題に対応できるほか、宗旨や宗派を問わず、ペット受け入れ可能な墓地もある。費用は霊園ごとに違うが、従来の墓石を置く形より半分から三分の一に抑えられるという。石巻地方では東日本大震災後に需要が高まり、現在、五つの寺が樹木葬に対応している。

 石巻市大森の建立寺には6月、樹木葬霊園「石巻上品樹木葬」が開園した。境内の一角にある樹木葬エリアは芝生敷きで、シンボルツリーのサクラ、花々などを配置。遺骨を土中に納め、その上に石の墓標を置くスタイルで、1~5人以上用を250区画整備した。

 坂本顕一住職(46)は「後継者がいないためお墓を設けられず、遺骨を家で保管しているという人もいた。どんな形にも対応できるよう、時代に即して寺も変わる必要があった」と語る。

 石巻地方内外から見学者が訪れ、45区画が契約済みだ。管理は県内で複数の樹木葬霊園を手掛ける墓石会社「メモワール石材」(利府町)が担う。

 同市鹿又の統禅寺には7月、「マイメモリー樹木葬石巻」が開園した。墓地の一角を樹木葬エリアにし、1~4人用を50区画整備。寺のシンボルの大イチョウのすぐそばにあり、周囲には色とりどりの花が植えられている。石のプレートを置くタイプの人気が高い。区画ごと最後の納骨から12年すると永代供養墓に合祀(ごうし)される。

 販売管理する墓石販売会社「上東五和」(東松島市)によると、後継者に負担をかけたくないと樹木葬を選択する人も多いという。木村孝禅住職(52)は「家制度にとらわれず、いろいろな選択肢から墓を選ぶ時代になった。安心して眠り、気軽にお参りできる場にしたい」と話す。

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