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石巻圏・新百景>環状交差点(東松島市みそら)

みそら工業団地に整備された環状交差点。車の光跡が路面に反射していた

<産業団地を走る光の弧>

 雨にぬれたドーナツ状の車道に、ゆっくりと進入した車のライトが反射する。東松島市大曲浜地区のみそら工業団地には「ラウンドアバウト」とも呼ばれる環状交差点が2カ所ある。

 進入口の路面には「ゆずれ」の文字。標識には進行方向が示されている。重大事故の発生を抑止するほか、信号がなく停電時の混乱が起きにくいため、災害時のスムーズな避難に効果的とされる。

 工業団地は東日本大震災で被災した地区に土地区画整理事業で整備された。立地企業は現地再建や新たに進出した33社。大型車両の通行が多く、2カ所の交差点は県内最大規模の直径46~50メートル、幅員11・5メートルが確保されている。

 住民の多くは内陸の「あおい団地」に移り、地区は産業の拠点に生まれ変わった。防潮堤などの整備で防災機能を高めた地域を、新たなスタートを切った立地企業の車両が今日も行き交う。

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