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RAF「光の贈り物」を絵に 喫茶店などで展示、26日まで 石巻

加非館のカウンターに展示されている「光の贈り物」のうちの1点

 「光の贈り物」と題して美術家高橋匡太さん(京都府在住)が連日、さまざまな色の光で照らし出している石ノ森萬画館(石巻市中瀬)を、高橋さん自らがポストカード大の絵にして再現し、複製が市内の喫茶店などで展示されている。外観の色などが違う47種類の萬画館が市民や観光客の目を楽しませている。現代アートと音楽、食の総合祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)2021-22」夏会期の一環。

 「光の贈り物」は東日本大震災から10年の節目に萬画館をライトアップするプロジェクト。「今、会いたい人」をテーマに募集したストーリーから高橋さんが連想した色をRAF夏会期中(8月11日~9月26日の47日間)、萬画館の白い外壁に映し出している。

 高橋さんは同時に、ライトアップしている萬画館をポストカード大の絵に表現。ドローイング(素描)に1枚ずつ色鉛筆で塗った。ライトアップとは趣が違う赤や青、黄色に染まった萬画館が描かれている。

 会期に合わせて47点に上るオリジナル作品は、RAFインフォメーション会場の旧観慶丸商店(中央3丁目)内に飾られている。

 さらにRAF盛り上げに地元商店が一役買った。ポストカード大の複製が加非(コーヒー)館(中央2丁目)、石巻まちの本棚(同)喫茶・洋菓子店かざみどり(日和が丘1丁目)、カフェ蓮(立町2丁目)など市内7カ所に数点ずつ展示されている。カードの裏にはそれぞれの色にまつわるストーリーが添えられている。6点がカウンターやテーブルに置かれている加非館では常連客や観光客が興味深げに鑑賞。「タッチに味わいがある」「いろいろな色の萬画館があり楽しい」「それぞれの色に物語がある」と会話も弾む。

 RAF事務局は「できるだけ多くの人の目に触れるようにしたかった」と話し、街中にRAFの空気をつくりだしている。

 展示はRAF夏会期最終日の26日まで。

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 高橋さんのサイン入りポストカード(1枚220円)が旧観慶丸商店で販売されている。その場で色鉛筆を使って塗り、会いたい人に思いを伝えることができるようになっている。

 25日には2回目の「光の贈り物」朗読会が午後7~8時、同市中央2丁目の北上川河口部堤防上(いしのまき元気いちば裏)で行われる。石巻の演劇界でおなじみの三國裕子さん、芝原弘さん、大橋奈央さん、菊池佳南さんらが出演する。無料。予約不要。雨天中止。

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