宮城知事選　医師の長氏、出馬会見　「命の問題訴えたい」

　任期満了（１１月２０日）に伴う知事選で、元石巻市包括ケアセンター所長で医師の長純一氏（５５）が２８日、無所属での立候補を表明した。

　県庁で記者会見した長氏は、既に５選出馬を表明した村井嘉浩知事（６１）の県政運営について、強いリーダーシップで東日本大震災からの復興を加速させた点などを評価した一方、「強権的になり、県民の方を向かない姿勢が目立ってきている」と指摘した。

　新型コロナウイルス感染拡大への対応や仙台医療圏４病院の再編方針を批判。東北電力女川原発２号機（女川町、石巻市）の再稼働には反対の姿勢を示し、「命を取り巻く問題を訴えていきたい」と語った。

　長氏は東京都出身、信州大卒。２０１２年５月、市内最大の仮設住宅団地に設置された市立病院開成仮診療所長に就任。被災者の医療ケアや市が進める地域包括ケア構築に関わった。今年４月の石巻市長選に立候補し、落選した。

　長氏は２７日、市民団体「市民連合みやぎ」から出馬要請を受けていた。