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「海づくり大会」準備万全 入念にリハーサル きょう、石巻で開催

会場に設置された「魚の折り紙」のモザイクアート=石巻魚市場
海上・歓迎行事に出演する雄勝町伊達の黒船太鼓保存会=8月22日、石巻市雄勝町

 県内で初めてとなる「第40回全国豊かな海づくり大会」が3日、石巻市で開催される。式典行事は市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)、海上歓迎・放流行事は石巻魚市場と石巻漁港で開かれる。2日は両会場で入念なリハーサルが行われ、石巻魚市場・石巻漁港では報道関係者向けの内覧会があった。関係者は「東日本大震災から復興した姿や、これまでの支援に対する感謝の気持ちを伝える」と本番に備えた。

 大会テーマは「よみがえる 豊かな海を 輝く未来へ」。式典行事にはオンラインでの天皇陛下ご臨席の下、県内外から約200人を招待する。大島理森衆院議長、白須敏朗大日本水産会会長、岸宏全漁連会長らも姿を見せる。ナビゲーターは女優の鈴木京香さん。

 石巻魚市場・石巻漁港には出席者約800人に、水産県宮城の心意気を示す。石巻南浜津波復興祈念公園内の「みやぎ東日本大震災津波伝承館」では、天皇陛下が被災者らと画面越しに懇談する。

 内覧会では、市場西棟1で1万8303枚の折り紙を使用してギネス世界記録に認定された「魚の折り紙」モザイクアート(高さ5.6メートル、幅27メートル)が、石巻漁港では休憩用木製ベンチ群、放流台などが公開された。

<海原に響け黒船太鼓>

 海上歓迎行事には石巻市の雄勝町伊達の黒船太鼓保存会も登場し、力強い演奏を披露する。神山正行会長(54)は「太鼓と雄勝の素晴らしさを伝えたい」と意気込む。

 1991年に発足し、今年で30年を迎えた。東日本大震災後は会員減少などで存続の危機もあったが、今は17人が加盟。石巻市内のイベントや、震災後の支援がきっかけで交流が続く静岡県などでも演奏してきた。

 大会当日は、海や船をコンセプトに既存の3曲を編曲した曲を披露する。「分刻みのスケジュールに合わせるため調整が大変だった」と事務局長の四倉由公彦さん(38)。新型コロナウイルス禍で、練習時間や場所の確保にも苦労したが、地元を盛り上げたい一心で完成させた。

 復興支援への感謝も込める。神山会長と四倉さんは「海に育ててもらった芸能。記憶に残る演奏をする」と思いを一つにしている。

第40回全国豊かな海づくり大会~食材王国みやぎ大会~

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