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女川町民バス 来春、本格運行目指す 利便性高いルート模索

高台の住宅団地近くを走る町民バス
実証試験の路線図などをまとめたガイドブック

 女川町は、町民バスの路線や本数を増やして運行する実証試験を始めた。期間は来年3月31日までで、無料で乗車できる。町内移動の円滑化と利便性向上に向け、町民へのアンケートを踏まえて本格運行につなげる。

 町民バスは9月まで1日4路線で往復3、4便を運行し、試験運行は10月1日に始まった。期間中は6路線となり、町中心部を回る3路線は40分間隔で18、19便運行。半島部などを走る3路線の本数は3、8便だが、行き先に応じてJR女川駅などで乗り換えできる。JRや離島航路との接続も考慮した。

 バスは10人乗りと14人乗り各3台、計6台を使用し、平日と祝日、第2、4の土日に運行する。停留所は「女川町役場下」を新設し、「マリンパルおさかな市場前」など3カ所は今回は停車しない。

 実証試験は昨年7~9月にも2カ月間実施し、町中心部を20分間隔で回る「循環20バス」を運行した。53日間で延べ2412人、1日平均で45・7人が乗車した。町民へのアンケートで「30分、1時間間隔でもいいので範囲を広くしてほしい」「朝早い便と夜遅い便が欲しい」といった意見があり、路線や運行時刻を見直した。

 町内では東日本大震災の復興事業で住宅が高台へ移った。そのため駅や商業エリアとの高低差が生まれ、移動手段の必要性が増している。今後は町民へのアンケートや利用状況を検証し、来年4月の本格運行を目指す。

 町企画課の担当者は「買い物や通院、通学など、あらゆる生活の利便性を向上させられるよう最適な運行ルートを模索したい。多くの世代に利用してほしい」と話した。

 町は時刻表や路線図をまとめたガイドブックを作成、10月の広報誌と一緒に町内全世帯に配布した。町役場などでも入手できる。

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