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衆院選宮城5区 経済政策や復興巡り論戦 安住氏、森下氏が第一声 きょう公示

 令和初の政権選択選挙となる第49回衆院選は19日公示される。宮城5区は、9選を狙う立憲民主党前議員の安住淳氏(59)と、元タレントで自民党新人の森下千里氏(40)=公明推薦=が立候補し、31日の投開票に向けて12日間の選挙戦に入る。新型コロナウイルス対策や経済政策、東日本大震災から10年が経過した被災地の現状などを巡り論戦を繰り広げる。

 衆院選は2017年10月以来。21日の衆院議員任期満了を超えての総選挙は現憲法下で初となる。与野党は定数465(小選挙区289、比例代表176)を争う。自民、公明で過半数の233議席を維持できるかどうかが焦点となる。

 「新しい資本主義」を掲げ、成長と分配による好循環を実現すると強調する岸田文雄首相が政権継続の審判を仰ぎ、約9年に及んだ安倍、菅両政権の政治姿勢も問われる。

 立民国対委員長の安住氏は10日に事務所開所式、16日に石巻市で出馬会見し、臨戦態勢に入った。野党共闘で政権交代を目指す「立民の顔」として、選挙期間中、他選挙区で応援のマイクも握る。

 安住氏は「弊害の多い自民1強の政治と、格差を広げたアベノミクスを終焉(しゅうえん)させる」と強調。前政権の後手に回った新型コロナ対応も批判し、自公政権の責任を問う。

 「格差拡大、新型コロナの影響を一番受けたのは石巻など過疎地で、企業経営は行き詰まった。きめ細かな経済政策が必要。地方への交付金を増やす」と力説する。

 19日はコロナ禍で観光が打撃を受けた松島町で午前9時半、第一声を上げる。地元石巻では午後5時、JR石巻駅前の大もりや前で演説する。

 党宮城5区支部長の森下氏は国政初挑戦。政治的経験はなく、認知度アップのため、1600回を超えた街頭活動や企業訪問などに注力してきた。

 自民は悲願の宮城5区での議席奪還を目指し、地元県議らが全面的に支える。10日に5区内の支部長・幹事長会議を石巻市で開き、選対組織を立ち上げた。16日は石巻市を視察した党総裁の岸田首相を交えた女性対話集会に出席した。

 森下氏は「5区には国政の光が当たっていない。皆さんの暮らしに責任のある与党の一員として、地域のために働いていきたい」と意気込む。

 医療・介護の充実や健康寿命を延ばす政策の推進、女性活躍社会に向けた環境整備などを訴える。

 19日は午前10時、石巻市のヨークベニマル蛇田店駐車場で第一声を上げる。

 18日現在の宮城5区の有権者数は25万2831人。

石巻市選管・開票終了予定 小選挙区は午前1時

 いずれも31日投開票の知事選と衆院選(19日公示)、県議選石巻・牡鹿選挙区(定数5、欠員1)の補欠選挙(22日告示)で、石巻市選管は18日、投開票事務の概要を発表した。開票終了予定は小選挙区が翌日午前1時、知事選は午前1時10分を見込む。

 開票は河北総合センターで31日午後10時に始め、中間速報を10時50分から30分おきに発表。県議補選は午前1時20分、比例代表は1時30分、最高裁裁判官国民審査は3時の終了を予定する。

 衆院選と知事選の同日選だった2017年の前回に今回は県議補選が加わったため、開票所の従事者を275人から361人に増員して対応。国民審査以外の開票終了予定は前回と同じか早まると見込む。

 投票所は106カ所で午前7時~午後8時に開設する。半島部は終了を一部繰り上げる。3選挙の同日実施で投票箱が足りず、比例代表と国民審査は同じ投票箱に投函(とうかん)してもらい、開票時に仕分けるという。

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