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「女川は私の原点」 洋画家・佐藤さん、いのちを守る会に寄付

鈴木さんに寄付を手渡す佐藤さん(左から2人目)

 女川町出身の洋画家佐藤幸子さん(80)=仙台市青葉区=が11日、東日本大震災の教訓を後世に伝える活動をしている「女川1000年後のいのちを守る会」に10万円を寄付した。同町役場で会の鈴木智博さん(22)に手渡した。

 寄付は、佐藤さんの個展の収益の一部。「古里女川は私の原点。離れていても忘れたことはない。皆さんの活動の一助にしてほしい」と話した。

 寄付金を受け取った鈴木さんは「地域、世界中の人に震災の教訓を今後も伝えていく。語り部活動もしており、寄付を有効に活用したい」と感謝した。

 同席した須田善明町長と村上善司教育長も「震災から10年が経過したが、教訓を引き継いでいくことこそが大切。その思いを共にしたい」と決意を口にした。

 佐藤さんは小学から高校までを女川町で過ごした。小乗浜にあった実家は津波で流失した。震災後、佐藤さんは女川の子どもたちに毎年クリスマスカードを送っている。さらに絵の収益を図書購入費として贈ったり、寄付をしたりするなどしている。

 「女川1000年後のいのちを守る会」は、震災の教訓を後世に伝える石碑設置を町内で進めている。最後となる22基目年内にも女川町医療センター敷地に建立する予定にしている。

女川1000年後のいのちを守る会

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