放置された柿を収穫、観光資源に 加美町が事業化

薬師の湯の入口につるされた干し柿

 宮城県加美町は町内で収穫されず放置されているカキをまとめて干し柿にすることで、鳥獣被害を防止するとともに、食と景観の新たな観光資源として活用する事業を始めた。

 本年度は小野田地区の日帰り入浴施設「薬師の湯」の玄関前に干し柿をつるした。同町鹿原で収穫予定のないカキの実約200個を町職員らがもぎ取った。町振興公社の職員がカキの皮をむき、ひもで結んだ。

 事業名は「地域資源を生かした善意とお金が循環する柿プロジェクト」。来年度から本格的にスタートし、高齢化などで収穫できないでいるカキを無料で提供してくれる人を募集する。

 振興公社は干し柿を使ったメニューを開発し運営するレストラン、食堂で販売する。事業の収益は、町地域おこし協力隊の卒業生が開催するイベントなど活性化事業に活用する。

 町内では、収穫されないカキにサルやクマなどが集まり、鳥獣害被害の要因にもなっている。町産業振興課の阿部正志課長補佐は「何もしないと動物の餌になるだけ。つるした干し柿を、里山ならではの秋の風景として親しまれるようにしたい」と話している。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る