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石巻ガス、30億円調達 協調融資で債務一本化

 石巻ガス(石巻市中央2丁目)は、商工中金など七つの金融機関から協調融資を受け総額30億円を調達した。東日本大震災で都市ガスの製造プラントや導管などが被災し、震災前からの借入金に加え、施設復旧で新たな債務を抱えた。今回の融資で震災前の借入金を返済するなどし、既存債務を一本化。経営の安定化を図り、今後の事業展開につなげる。

 融資は商工中金が主幹事となり、11月29日に実施した。参加金融機関は商工中金、日本政策金融公庫、石巻信用金庫、七十七銀行、東北銀行、仙台銀行、石巻商工信用組合。

 石巻ガスは旧石巻市内の約1万2800戸に都市ガスを供給していたが、震災の影響で一時は供給先が約9000戸まで減少。被災者が移り住んだ新市街地や災害公営住宅へ供給を拡大し、現在は約1万1000戸まで回復した。

 被害総額は30億円以上に上ったが、ここ5年ほどは黒字を計上しているという。復旧復興業務が落ち着き、今後は経年劣化した導管の改修や脱炭素化で需要増加が見込まれる液化天然ガス(LNG)の販売強化などに取り組んでいく。

 吉田浩常務は「お客さまの要望に応じた提案に力を入れ、より地域に貢献できる企業を目指していきたい」と話した。

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