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石巻・津波伝承館で語り部講話 女川町観光協会の阿部さん

震災当時と現在の女川町を説明する阿部さん

 石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園内にある「みやぎ東日本大震災津波伝承館」で9日、一般社団法人女川町観光協会の阿部真紀子事務局次長による語り部の講話があった。施設の利用者約15人が震災当時と現在の女川について聴いた。

 2011年夏から語り部をしている阿部さんは当時、続けることに葛藤があった。「町民の理解を得ることが大変だった。県外から来る人にはジュース1本でもいいから町のためにお金を使ってほしい」などと伝え、住民には来町者が冷やかしで来ていないことを丁寧に説明してきたという。

 震災後の女川について「初日の出を見るために若い人がたくさん来たり、サンマを求めて全国から足を運んでもらうまでになった」と話し「避難所は電気の確保が大変だった。情報手段を得るためにも必要なので、今でも地震があると電気が使えるかを確認している」と語った。

 阿部さんの講話は県が14日まで開いている「女川町パネル展 ~津波を乗り越え海と生きるまち~」の一環で、一般社団法人石巻観光協会が実施した。3月には東松島市を取り上げた企画展と語り部も予定している。

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