備えの大切さ説く いわぬま震災語り部ガイド、石巻で講話
石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園内にある「みやぎ東日本大震災津波伝承館」で5日、県内各地の語り部による定期講話があった。岩沼市の「千年希望の丘」で語り部をする「いわぬま震災語り部ガイド」の渡辺良子さんが、希望の丘の取り組みや災害への備えについて語った。
千年希望の丘は、防災集団移転跡地にメモリアル公園として整備された。渡辺さんは「日本だけでなく、海外からも支援があった。これまでに、30万本以上の植樹が行われ、将来は津波から地域を守る『緑の堤防』の役割が期待されている」と説明した。
津波の危険性についても触れ「昔から被害がない地区だからといって、今回も大丈夫ということはない時代になっている。自らが助からないと伝承することも不可能になる。日常会話から正しい知識を身に付けていってほしい」と備えの必要性を説いた。
定期講話は公益社団法人「3・11みらいサポート」が主催。被災各地の経験や教訓に触れ、現地に足を運ぶきっかけにしてもらおうと企画した。昨年7月にスタートし、今回が第11回。来月まで続けられる。