閉じる

園児120人、復興祈念公園で黙とう 石巻・ひばり幼稚園バス遠足

「がんばろう!石巻」の看板前で手を合わせる園児

 石巻市蛇田の私立ひばり幼稚園(園児287人)で2日、恒例の「お別れ遠足」があった。例年は列車での遠足を企画してきたが、新型コロナウイルスの急拡大を受けた今年は初めてバス遠足に変更。東日本大震災から11年を前に、年長児120人が同市の石巻南浜津波復興祈念公園を訪ね、震災で犠牲になった人へ思いを寄せた。

 園児たちはバス3台に分かれて園を出発し、同市中瀬の石ノ森萬画館を望む内海橋や日和大橋を通って祈念公園に到着した。公園内にある「みやぎ東日本大震災津波伝承館」ではパネル展示を見ながら、周辺一帯の住宅が津波で流されたことについて説明を受けた。解説員が高さ約7メートルある柱を指さし、襲来した津波の高さを示すと園児からは「あんなに…」といった驚きの声が上がった。

 続いて「がんばろう!石巻」の看板前に移動。整列した園児たちは、静かに目を閉じ黙とうをささげ、犠牲者の冥福を祈った。

 佐藤柚希ちゃん(6)は「(津波の話を聞いて)悲しくなった。命は大切で津波が来たらすぐに逃げようと思う。(犠牲者に)『お空で元気に過ごしてね』とお祈りしました」と話した。

 岡田浩子教頭は「震災の話をすると子どもたちは真剣に耳を傾けてくれる。当たり前の日常に感謝しながら、災害への意識を高めてもらいたい」と話した。

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告、休刊日などについては、こちらのサイトをご覧ください

ライブカメラ