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石巻市複合文化施設、開館から1年 来館10万4478人 幅広い活用を呼び掛け

4月に開館1周年を迎えた市複合文化施設
施設では市民参加型のイベントも展開している=4月10日、複合文化施設小ホール

 石巻市が復興のシンボルとして同市開成に整備した市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)は、昨年4月の開館から1年が経過した。今年3月末までの来館者数は10万4478人(フリースペースなどの利用者は除く)。指定管理者の石巻市芸術文化振興財団は今後もさまざまなイベントを開催、誘致し、市民に幅広い活用を呼び掛けていく考えだ。

 市複合文化施設は東日本大震災で被災した石巻文化センターと市民会館の後継施設として整備。昨年11月3日には施設内に市博物館も開館した。

 新型コロナウイルスの影響で延期で中止された催しもあったが、文化芸術活動の新たな拠点として、大小二つのホールでコンサートや伝統芸能の公演などが開かれてきた。

 ホール以外にも防音対策を施した「活動室」や広さの異なる「研修室」などがある。財団の担当者は「市内の企業が会議で使用したり中高生らが吹奏楽やバンドといった音楽活動で利用したりと、昼夜を問わず集まれる場所として徐々に認知されてきている」と話す。

 一方で、市外の利用者の認知度はまだ低い。新しい施設のためカーナビに表示されないこともあり「三陸縦貫道を下りた後の道順を知りたい」「どの公共交通機関を使えばいいか」といった問い合わせがあるという。財団では石巻市民球場など近くの目印を示すなどして対応している。

 池田忠史施設管理課長は「ホームページ以外での周知方法も考えていきたい」と語る。

 5月は大ホールで石巻高吹奏楽部の定期演奏会(5日)、博物館では本年度初の企画展「平山郁夫が描いた奥の細道-松尾芭蕉がみた石巻-」(5月20日~6月26日)が開催される。

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