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石巻地方・新任校長に聞く 渡波小、石浦中

千葉一夫さん(ちば・かずお):1965年2月、石巻市生まれ。弘前大卒。河北町(現石巻市)大谷地小が振り出し。県教育研修センター指導主事や塩釜市教委副参事、亘理町荒浜小校長、石巻市中里小校長を務めた。同市在住。
川村瑞隆さん(かわむら・ずいりゅう):1967年3月、石巻市生まれ。大正大大学院修了。旧金成町(栗原市)金成中が振り出し。登米市佐沼中教頭、石巻市教委指導主事などを務めた。石巻市在住。

 今春、新たに石巻地方の小中学校に着任した校長に抱負や学校づくり、教育観などを聞いた。

石巻市渡波小 千葉一夫さん(57)

<正しいあいさつを励行>

 児童は303人。「素直で明るい。打てば響く」と子どもたちの印象を語る。

 渡波小は校長として3校目。「これまで(1)あいさつ(2)話をしっかり聞く(3)思いやりの心-の三つを柱に学校経営に当たってきた。渡波小でもこれらを土台に教育活動を進めたい」と意欲を見せる。

 「あいさつは相手に自分の気持ちを伝えるすべ。人と人とのコミュニケーションは大事であり、小学校の時に正しいあいさつを身に付けさせたい」と言う。

 「立ち止まって相手の目を見て『おはようございます』と先に言葉を言って頭を下げる」と1例を説明する。自身は毎朝、校門に立ち、登校する児童一人一人にあいさつしている。

 6年生は立ち止まってのあいさつができるようになったという。「あいさつがしっかりできる学校はしっとりと落ち着きがある」。

 「話をしっかり聞くことは学力向上の土台であり、教師はせいひつな学習環境を整えてほしい」と期待する。「相手の話を真剣に聞く。相手の失敗を笑わない。子どもが安心して授業に参加できる居場所のある学級づくりが大切」とも。

 「教師の仕事は子どもを変えること。教育活動は場の設定が命」が信条。教員を育てる風土がある石巻小での経験を生かしている。

石巻市万石浦中 川村瑞隆さん(55)

<生徒の主体性を重視>

 「生徒同士の人間関係、教師と生徒の関係性が良いところが万石浦中の特長」と率直に語る。

 生徒は166人。教育目標は「豊かな情操と知性に富み、健康でたくましく、地域と歩む生徒の育成」。

 「豊かな情操があることで、責任感や思いやりのある人間に成長できる。生きる力の土台となる知・徳・体のバランスの取れた生徒の育成を目指す」と言う。

 中学校の3年間は「生徒が具体的な目標や夢を持ち、努力する時期」と説明し「主体性を重視したい。教員には学校行事や委員会、係活動の中で声掛けし、主体性が身に付く、発揮できるような場面をつくってほしい」と期待する。

 「できたら褒める。それが『やってみよう』という次の意欲につながる」。「子どものやる気をかき立てて部活動や係活動、勉強に一生懸命、主体的に取り組む生徒を育てていく」と力を込める。

 「そのためには安心して学習できる環境を整える。既に本校で取り組んでいる学級づくり、より良い人間関係づくりに磨きをかけていく」と意気込む。

 「保護者、地域には情報を発信する。子どもの姿を認めて褒めて、見守ってほしい。主体性を伸ばすには認めて褒めること」。信条は「教育は人なり」。

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