ふるさと納税2021年度　石巻市、最高額５億円突破

　石巻市の２０２１年度のふるさと納税の寄付額は、過去最高だった前年度の約１．５倍となる約５億３２００万円だった。受付窓口のポータルサイト数を増やしたことや返礼品の充実化が、１億７０００万円以上の大幅アップにつながった。事業を受託する石巻観光協会はさらなる増額を目指し、アイテム充実へ向け事業者への営業活動を強化する。

　ポータルサイトは「ふるさとチョイス」「楽天ふるさと納税」「ＡＮＡのふるさと納税」の３サイトに加え、９月に「さとふる」、１０月に「ふるなび」の利用を開始。新たな寄付者を呼び込んだ。

　返礼品の充実にも注力した。前年度まで年３回だった返礼品審査会を、簡略化した上で毎月開催に変更。新規事業者の受け入れやアイテム追加への速やかな対応を可能にした。約１２０種類だったアイテム数は１年で約３００種類にまで増えた。

　寄付額は１万～２万円が中心。返礼品は笹かまぼこやサバの缶詰、カキなどの人気が高いという。

　観光協会は本年度、既存の事業者への商品提案や新たな事業者の掘り起こしを強化。水産品に比べて登録が少ない農産品も増やしていきたいという。

　昨年度の返礼品売上額は全体で約２億５０００万円に上った。事業者にとっては、商品のＰＲや販路拡大にもつながる。

　亀山章事務局長（５７）は「事業者と連携して返礼品のバリエーションを増やしたい。新たな事業所にもどんどん参加してもらえればうれしい」と話した。