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女川小5年生、貧困の子どもに思い寄せる 向学館拠点長が講話

児童に文章を書くことの楽しさを伝える芳岡さん(手前左)

 女川町教委と町内で子どもたちの学習支援に取り組む放課後施設「女川向学館」は、新聞を教材として学校教育に役立てる「NIE教育推進事業」を、女川小(児童213人)で行った。5年生37人が国語の授業で新聞のエッセーを読み、書くことの楽しさ、伝えることの意味を学んだ。

 女川向学館の拠点長芳岡孝将さんが講師となり、石巻かほくで自身が執筆したコラム「つつじ野」を紹介。国際協力機構(JICA)の海外協力隊として、モザンビークで過ごした日々について話した。

 現地で理科の教員として活動していた芳岡さん。「ストリートチルドレン」と呼ばれる子どもたちに触れ「食べ物に困り、寝るときも路上のごみを集めてたき火をして身を寄せ合うなど貧しい暮らしをしている。日本はかなり恵まれていることを知ってほしい」と語った。

 さらに、つつじ野を書くようになった後の自身の生活について「読んでくれた人から声を掛けられるようになった。感じている思いを文章にすることで新しい出会いにつながる」と変化を説明した。授業は5月27日にあった。

 NIE教育では今後、新聞の読み比べなどを行い、文章への理解を深める。山川和葉さん(10)は「モザンビークの子どもたちの姿が目に浮かぶ内容だった。自分の考えを文字にできるように頑張りたい」と話した。

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