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最大級津波の新想定 女川町、住民に説明 移転役場も3~5メートル浸水

想定の詳細や今後の対策について説明を受けた参加者

 女川町は24、25の両日、県が5月に公表した最大級の津波浸水想定に関する住民説明会を町生涯学習センターで開いた。24日は町民ら約80人が参加し、県や町の担当者から、新想定の詳細や今後の対策について説明を受けた。

 想定では、女川町の最大津波高は20.7メートルで、町内全域の浸水面積は東日本大震災時の約2倍に当たる6.2平方キロメートル。2018年に約150メートル内陸の高台に移転した町役場は3~5メートル浸水することが予想され、産業区を含む25地区の一部も浸水域にかかる。

 県河川課の担当者は「人命を守ることを最優先に、満潮時の地震発生、地盤沈下、防潮堤の破壊といった悪条件下が重なった場合を想定した」と説明。女川港などに津波が到達する時間や浸水区域を示すCGも合わせて紹介した。

 須田善明町長は「必要な対策は取っていくが、一人一人が防災の意識を高めることも必要」と話し、県には「想定を出す以上、町と一緒に対応に当たってもらいたい」と要望した。

 町は津波指定避難所に位置づける集会所や学校など39カ所のうち11カ所が浸水域に入ったため、22年度中に再検討する方針。地域防災計画の見直しやハザードマップ作成なども進める。

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