石巻川開き祭り最終日 水上、陸上に熱気みなぎる
第99回石巻川開き祭りの2日目が7日、石巻市中心部であり、水上、陸上行事が繰り広げられた。孫兵衛船競漕(きょうそう)の決勝レースなどは開北橋下流のコースで実施。一般の部で富国工業が2018年以来7度目の優勝、ミニの部は織姫(おりひめ)モンスターズ(石巻市役所)が3連覇を達成した。中心市街地では市内の小学校鼓笛隊や消防音楽隊のパレードなどが展開された。
孫兵衛船競漕
<一般の部、富国工業7度目の優勝>
代替わりなどで経験の浅いこぎ手が多い中、積極的なレース運びを見せた。18年の優勝メンバー堀内大輝さん(25)は「自分たちのこぎを最後まで貫けたことが勝因」と喜んだ。
先行逃げ切りの作戦で勝ち進み、決勝もスタート直後から飛び出した。終盤は全員で「ラスト刺すぞ」と気合を入れ、2連覇を目指す石巻広域消防本部とほぼ同時にゴール。0.02秒差の2分31秒96で優勝した。
来年の川開きは100回の節目。堀内さんは「過去に先輩たちは6連覇している。超えられるように次も勝つ」と力を込めた。
<ミニの部、織姫モンスターズ3連覇>
2位のアベカツメイトを1秒差で振り切った。主将を務めた後藤舞美さん(30)は「アナウンスを聞くまで結果は分からなかった。感極まって涙が出た」と3連覇の喜びを語った。
新型コロナウイルスの感染対策でこぎ手は掛け声を出さず、無言でタイミングを合わせた。「前の人の動きを見ながらこいだ。仲の良いメンバーだから合わせられた」
新たにメンバーに加わった鈴木友香さん(36)は「きつい練習で高校時代の部活を思い出した。青春って感じで、楽しい時間だった」と笑顔を見せた。
陸上パレード
<小学生鼓笛隊、15校から1200人参加>
陸上行事の花形「小学校鼓笛隊パレード」が7日、石巻市中心市街地で繰り広げられた。市内の15校から児童約1200人が参加し、軽快な音楽を奏でながら繁華街を行進した。
石巻小からアイトピア通りと立町大通りの約850メートルを練り歩いた。児童たちは太鼓や鍵盤ハーモニカ、トランペットなどで「世界に一つだけの花」や「勇気100%」などのヒット曲を演奏。旗やバトンの演舞もパレードを盛り上げた。
午後の部の先頭を飾った開北小は5、6年生86人が隊列を組んだ。指揮者を務めた三浦花音(かのん)さん(12)は「沿道で見ている人たちの表情が晴れやかで、マスク越しでも笑顔だと分かった。大勢の人たちの前でパフォーマンスできてうれしかった」と話した。
鼓笛隊パレードは新型コロナの影響で祭りが中止になった昨年、各校の演奏を動画で配信した。