【特集】焼き肉、焼きに行く？＜いとう、ヤマト、２９ON、おウチdeお肉＞

　夏は焼き肉。帰省した家族や友人がそろえば焼き肉。8月29日の「焼き肉の日」も近い。ブランド牛を味わい尽くす高級店、それとも多世代で楽しむファミリー向けの店、いやいや今話題の新形態も気になるぞ。おいしい焼き肉で暑さも夏バテも吹き飛ばそう！

ライターが挑戦！自分ペースで一人焼き肉／焼肉のいとう仙台駅前店

　創業55年の老舗精肉店「肉のいとう」(仙台市青葉区)が今年、焼き肉店２店舗をオープンさせた。このうち仙台駅前店はソロ席が女性客に人気と聞き、「一人焼き肉」をドキドキ初体験した。

　勝野拓幸店長が１席ごとに仕切られたカウンターへ案内してくれる。タッチパネルで「レディースコース」を注文すると、目の前のロールカーテンが開き、料理が差し出された。

　ロースターに点火し、まずは分厚い牛タンをジュッ。香ばしい匂いが立ちのぼる。触りたい！　が、「なるべく動かさずに」と勝野店長。端がカリッとしたら裏返して1分、塩でいただく。肉厚でかむたび、うまみが湧きだし、歯切れもいい。

　後味まで堪能してから再度点火し、ハラミ、仙台牛カルビ、ロースへ。誰にも気兼ねなく、好きなペースと焼き加減を貫けるのが一人焼き肉の良さだ。

　塩もいいが、2種類の特製たれも捨てがたい。気付けば取材の緊張感はどこへやら。肉の美しさ、舌と鼻腔を刺激する味や香りを逃すまじと、お一人様ワールドに全集中していた。肉計約200グラムをペロリ、ごちそうさまでした！

盛岡冷麺が仙台圏で好評／焼肉・冷麺ヤマト仙台泉店

　盛岡冷麺が有名な岩手を本拠地に、宮城に4店舗を展開する「焼肉・冷麺ヤマト」。黒毛和牛をはじめとする焼き肉の他、ご飯ものやスープ、チゲなどメニューが豊富だ。

　仙台泉店の川村史弥店長が「ぜひ食べて」と推すのはやはり冷麺。店舗で粉から作るもっちり特製麺、牛骨ベースの澄んだスープ、じっくり寝かせたカクテキのハーモニーが自慢だ。毎月恒例の「冷麺まつり」は冷麺だけでなく、焼き肉やドリンクを大特価で提供する人気企画で、8月は19日（金）～28日（日）に開催する。

　キッズメニュー、化粧室のおむつ替えシートなど家族連れに優しい店作りに力を入れる。料理が席に“ビューン”と到着する「特急レーン」は子どもが大喜びの楽しいシステム。非接触型なので衛生面でも安心だ。

焼かない？ 焼き肉店／29ON 仙台

　完全会員・予約制の焼かない焼肉店「29ON」が6月29日、東北に初出店した。和牛などを部位に合わせて低温調理し、厚さ３㎝の牛タンも箸で切れる軟らかさに。最高のコンディションで提供される肉料理を味わいに、カウンター9席の店はいつも満席だ。　

肉を24時間無人販売／おウチde お肉 仙台小田原店

　名古屋発の冷凍焼き肉、ギョーザ、スイーツの無人販売店が仙台に進出した。備え付けのタッチパネルで注文し、ぴったりの代金を箱に投入。自分で冷凍庫を開けて商品を取り出す。経営するシュシュメイト（仙台市若林区）の高橋良友社長は「忙しい人にどうぞ。おいしい高級肉を手軽に楽しんで」と話す。

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Written by 鶴岡彩
Photo by 鈴木信敏
（河北ウイークリーせんだい2022年8月11日号掲載）