送金手続きに局員「待った」 特殊詐欺被害を防止 石巻署、2郵便局に感謝状
特殊詐欺被害を未然に防いだとして、石巻署は9月28日、石巻市内の2郵便局と局員4人に感謝状を贈呈した。
感謝状を贈られたのは石巻市前谷地の河南郵便局と局員の推野(すいの)薫さん、三浦修平さん、同市広渕の広渕郵便局と局員の星崇紀さん、高橋璃帆(あきほ)さん。
河南郵便局では8月18日、70代男性がATMの前で携帯電話を操作していたのを不審に思った局員らが協力し、送金手続きを中止させて架空請求詐欺を未然に防いだ。三浦さんは「他の郵便局でも同様のことがあったので、もしかしたらと思い声をかけた。防止できて良かった」と話した。
広渕郵便局でも同様に8月23日、60代男性が被害に遭うのを防いだ。道路を挟んだ向かい側に立地する同署河南駐在所に相談に行き、詐欺の確証を得た。
贈呈式には河南郵便局の高橋俊博局長と三浦さん、広渕郵便局の永沼忠行局長が出席。須藤隆史署長が感謝状を手渡した。
須藤署長は「皆さんの高い防犯意識が詐欺を防いだ。これからも地域の安心安全のためにご尽力いただきたい」と感謝した。
石巻署管内では1~8月に7件の特殊詐欺が発生し、被害額は約3425万円に上る。特殊詐欺は固定電話を通じた犯行が多いが、メールやワンクリックを利用する架空請求は幅広い年代で被害が確認されている。