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徒歩遠足で危険箇所確認 石巻小~南浜復興祈念公園 6年生、下級生を指導

6年生が危険箇所を指さし、下級生に教える

 石巻市石巻小(児童283人)は11日、全校徒歩遠足を実施した。石巻小から石巻南浜津波復興祈念公園までを10人程度の縦割り班ごとにコースを決めて歩き、子どもの目線で危険箇所を確認した。災害時の避難場所も理解することで防災意識を高めた。新型コロナウィルス禍で異学年交流の活動が制限される中、6年生が主体となった班活動で社会性を育んだ。

 縦割り班は28班。学校を出発すると、6年生が事前に下見した経路の避難場所や危険箇所を下級生に教えながら、安全に気を付けて移動した。

 日和が丘方面の坂を通過した各班は6年生が先頭を歩き、歩道の脇を指さして「穴に足がはまらないように」と注意を呼びかけた。下級生は説明を真剣な表情で聞いていた。

 石巻小の裏手を通り、大手町の石巻高の前を歩いてきた23班は9人。班長の6年高橋秀彰君(12)は「地面の割れなど過去の地震の影響と思われる危険な所がたくさんあった。みんなに気を付けようと声がけした」と話した。

 祈念公園では、子どもたちが考えた異年齢同士の遊びを楽しむ班もあれば、みやぎ東日本大震災津波伝承館や震災遺構・門脇小を見学する班もあった。縦割り班活動に教員が直接関与せず、児童たちが6年生を中心に自主的に活動した。仲間づくりや顔の見える関係づくりにつながった。

 川田知宏校長は「子供目線で防災意識を高めただけでなく、6年生がリーダーシップを発揮し最上級生の責任を果たした。異年齢が一緒に活動した意義は大きい」と強調した。

 石巻小は地域と連携した安全教育を目指しており、保護者のボランティア10人が経路に立ち、子どもたちの様子を見守った。

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