閉じる

規格外野菜を活用 石巻・穀雨茶房もも、薬膳料理キット販売 農園と連携

規格外の野菜を活用したサムゲタンの薬膳キット

 石巻市駅前北通り3丁目の健康食料理店「穀雨茶房もも」が、自宅で手軽に薬膳料理が作れるキットを開発し、昨年12月に販売を始めた。同市飯野の「あかま里山農園」と連携し、形がふぞろいな規格外の野菜などを材料に活用。健康づくりに加え、食品ロス削減にも貢献する。

 第1弾は韓国のスープ「サムゲタン」。あかま農園の玉ねぎとシイタケ、もち米のほか、石巻産のナツメ、福島産の朝鮮ニンジンなど乾燥野菜や薬膳素材をブレンドし、真空パックにした。野菜から作った無添加の自家製コンソメが付属する。鍋にキットと鶏肉の手羽元、水を入れて30分ほど煮込むだけで本格的な薬膳スープが完成する。包装は、昔ながらの薬袋をイメージした。

 ももは2002年に開店。東日本大震災で被災したが、17年に営業を再開した。代表の門間明美さん(56)は自身の病気をきっかけに、国際中医薬膳師の資格を取得。薬膳料理を看板メニューに据えた。

 仕入れ先のあかま農園を訪ねる中で、形がふぞろいなだけで出荷できない野菜がたくさんあることに心を痛めていた。「丁寧に心を込めて育てた野菜たち。有効活用したかった」と門間さん。新鮮なうちにカットし、乾燥させて薬膳キットにしようと考えた。市6次産業化・地産地消推進センターのサポートも受け、構想から1年以上かけて完成させた。

 門間さんは「自分の体を大切にしたい人に手に取ってもらいたい。家族・友人への『食のお手当』として、プレゼントにも利用してもらえればうれしい」と話した。

 キットは2人前で1300円。手作りのため大量生産できず、販売日はインスタグラムなど交流サイト(SNS)で発信している。次回は28、29日を予定するが、数量限定のため事前にメールで確認を。連絡先はmomochaen@gmail.com。

穀雨茶房もも - Facebookページ

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告、休刊日などについては、こちらのサイトをご覧ください

ライブカメラ