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特産ミカンに笑顔咲く 和歌山の団体、石巻で交流会 80人が参加

ミカンを運ぶゲームを楽しむ子どもたち

 和歌山県産の「有田みかん」を使ったゲームをする「みかん狩り運動会」が29日、石巻市新館2丁目の重吉神社であった。東日本大震災の被災地支援を続ける和歌山市青年団体協議会ら計5団体が主催し、地域住民らと交流を深めた。

 石巻市内の子どもからお年寄りまで約80人が参加。おたまを使って制限時間内にミカンを運んだり、じゃんけんに勝った人がミカンをもらえたりするゲームに挑んだ。

 パンダの繁殖で知られる「アドベンチャーワールド」(和歌山県白浜町)にちなみ、参加者はパンダの帽子やお面をかぶってゲームに参加した。使用したミカンは参加者に配られた。

 同協議会は2011年から毎年石巻市に特産の「有田みかん」を届けてきた。当日は、同協議会がミカン約300キロを持参した。そのうち約30キロは石巻青果に「マル賢みかん」を最初に持ち込み、販路を開拓した和歌山県有田川町賢(かしこ)の林忠明さんの農園で栽培され、県内の中学生が収穫したマル賢みかんが配られた。

 石巻市釜小5年の菅原琉叶(るか)さん(11)は「おたまでミカンを運ぶのが楽しかった。たくさんもらえたので、食べるのが楽しみ」と笑顔。同協議会の高垣晴夫前会長(62)は「新型コロナウイルスの影響で和歌山県の中学生は今回来られなかったが、来年は子どもたち同士がつながる機会にしたい。和歌山県も1946年に津波で被災しているため、イベントを通じて互いに防災意識を高めていきたい」と話した。

 運動会は今回で13回目。同協議会は今回、仙台市や福島県も訪問しミカン計約1.3トンを届けた。

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