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慶長遣欧使節ゆかりの地、活写 サン・ファン館で企画展「ローマへの遠い旅」

慶長遣欧使節団がかつて訪れた場所を巡り、撮影した写真などを展示する企画展

 石巻市渡波の県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)で、昨年10月のリニューアルオープンを記念した企画展「ローマへの遠い旅-高橋由貴彦写真展」が開かれている。3月17日まで。

 同市出身の写真家で歴史研究家の高橋由貴彦さん(1930~2016年)は1970年代、著書「ローマへの遠い旅」(1981年、講談社)を執筆するために慶長遣欧使節団ゆかりのメキシコ、スペイン、イタリアなどへ訪れた。企画展では、現地で撮影した建造物などの写真24点のほか、使用したフィルムカメラ、手書きの原稿などの資料30点を展示している。

 写真は支倉常長が洗礼を受けたスペインの王立跣足会女子修道院や、ローマ教皇に謁見(えっけん)したバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂など。スペインのピレネー山脈など風景を撮影したものもある。使節団がかつて訪れた場所などを7年間かけて巡り、撮影した。

 ほとんどがモノクロ写真で、建造物の形や陰影を強調している。展示資料の大半は2011年、高橋さんが同館に寄贈した。

 学芸員の中沢希望(のぞみ)さん(35)は「モノクロ写真ならではの良さを感じ、高橋さんが魅力に感じた歴史の背景について知ってほしい」と呼びかける。

 午前9時半から午後4時半。火曜休館。一般500円、高校生以下は無料。公益財団法人慶長遣欧使節船協会主催。連絡先は同館0225(24)2210。

企画展「ローマへの遠い旅-高橋由貴彦写真展-」 | サン・ファン館

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