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正方形と余白、心地よいバランスを追究 宮城・登米出身の造形作家佐藤達さん、東京で個展

「正方形に捧げる」シリーズを見つめる佐藤さん

 登米市出身でパリ在住の造形作家佐藤達(さとる)さん(79)の個展が、東京・銀座のギャラリーせいほうで開かれている。白黒の正方形を精緻なバランスで描いたアクリル画のほか、ブロンズ彫刻など計27点を展示する。

 佐藤さんは「正方形に捧(ささ)げる」と題する一連の抽象画で、図形の配置や余白の比率の心地よさを追究している。6年ぶりの東京開催となる今回の個展には、横長の灰色のキャンバスに白と黒の正方形を絶妙な距離で配置した最新作「正方形に捧げる IX」も並ぶ。

 以前は画面上の正方形を鮮やかな赤や青に塗っていたが、最近の作品はあえて色を抑えているという。佐藤さんは「古い茶室やお寺には見る人を落ち着かせる『形のバランス』がある。それを画面上に抽出したい」と創作の狙いを語る。

 25日まで。午前11時~午後6時半(最終日は午後5時まで)。20日は休館。

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