高額療養費負担引き上げ一時凍結　政府、８月開始の延期へ調整

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　政府与党は医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の利用者負担上限額を引き上げる方針を一時凍結し、予定していた８月からの開始を延期する方向で調整に入った。延期の幅や引き上げ凍結を主張している立民がどう評価するかが焦点となる。立民は凍結関連の費用を含む総額３兆８千億円規模の２０２５年度予算案の修正案を２８日に国会提出する。

　引き上げ方針に対しては、がん患者団体などから反対意見が出ていた。立民の野田佳彦代表は２８日の衆院予算委集中審議で引き上げ凍結を要求する見通し。石破茂首相が答弁で今後の制度の在り方などを説明する方向で調整している。

　自民党の小野寺五典、公明党の岡本三成、立民の重徳和彦各政調会長は２７日、国会内で非公式に会談し高額療養費制度を巡って協議した。政府与党内には制度見直しを議論するため、与野党などで構成する協議体設置案も浮上している。

　立民は予算案の修正案で引き上げ凍結に２００億円を充てる内容を柱に据えた。与党に対し修正に応じなければ予算案の審議日程に影響が出るとけん制していた。